演劇最強論-ing

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犬飼勝哉『サークル』(10/21~)

公演情報

2016.10.18


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昨年2015年『東京の家』を製作後に活動を休止した「わっしょいハウス」。
そして約1年ぶりの今年10月、今回から「犬飼勝哉」個人名義 で公演をおこなうこととなります。

【あらすじ】
造船所の跡地を利用して建設されたのでショッピングモール〈コディット青桐〉は海沿いに位置していた。
左右に対となるマーメイドのシンボルマークは、かつてこの青桐の海岸に実際に棲みついていたといわれる人魚をモチーフにしたものだった。夜な夜な響きわたる歌声に誘われて、真っ黒な海へとついつい飛び込む町民が当時いたとかいないとか。
昼霞市のまさに「竜宮城」として、休日の〈コディット〉は人々で賑わった。家族連れは自家用車でやってきては屋上や周辺に用意された「二時間無料」の駐車場に車を停めた。それにきっと中高生らにとってはひとつのデートスポットとして機能していた。カラオケやボーリングや映画などを楽しんだ後、海の見える丘でサーティーワンのアイスクリームを舐めたりした。
無料の循環バスの、タイヤの真上の席に座ると振動が体に直に伝わり、どうも気分が悪くなるような気がした。窓際に座った彼は外を見てばかりだった。窓の外は夏で、晴れていて暑そうだった。引っ越したばかりのマンションルームに必要な家具や電化製品を、この日わたし達は〈コディット〉で買い揃えるつもりでいた。バスが大きくカーブを曲がると、ようやくその〈コディット〉の外観が見えてきた。ウミネコかカモメが周囲を飛び交っていたような覚えがある。まるで波打つような流線形の、清潔感のある白い外観の、あの敷地面積およそ17万平方メートルの中には、まちがいなくこの町の「幸せ」のひとつのかたちがあるはずだった。

作・演出:犬飼勝哉
出演:浅井浩介、渡邊まな実

■日程:2016年
10/21[金]18:50、22[土]14:00★/18:00、24[月]14:00★/18:30
★:終演後アフタートークを予定しています。
22[土]14:00 ゲスト:山崎健太氏(演劇研究・批評)
24[月]14:00 ゲスト:滝口悠生氏(小説家)

■会場:ターナーギャラリー4F

東京都豊島区南長崎6-1-3 ターナー色彩株式会社 東京支店
西武池袋線「東長崎」駅南口より徒歩8分、大江戸線「落合南長崎」駅A2出口より徒歩10分

■料金:
予約2300円、当日2800円、学生1,800円(要証明)

★犬飼勝哉 公式サイトはこちら★

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