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円盤に乗る派 『「いまのところまだ存在しているわたしのたましいが……」』

公演情報

2026.03.10



絶望、分断、戦争の時代を前に、われわれの「たましい」と「業(ごう)」をめぐる物語が再生される……虚ろに

円盤に乗る派の新作『「いまのところまだ存在しているわたしのたましいが……」』では、リヒャルト・ワーグナーの楽劇『トリスタンとイゾルデ』を「たましい」と「業(ごう)」をめぐる近未来の物語として変奏する。世界観の背景にあるのは資本主義と排外主義、そしてその結実としての戦争だ。絶望の時代の空気を通奏低音のように響かせながら、その中でも誰かのたましいと繋がることの可能性を問いかける。

『トリスタンとイゾルデ』はケルト民話をルーツとしているが、現代の目にはその物語はいびつで、奇妙なものに映る。ワーグナーが芸術の根拠と見ていた「民衆」の存在などはもはや信じることもできない。しかしその奇異な物語は、独特なありかたで我々に印象を残す。それはあたかも現代のメディア環境に散逸した、目的も文脈も不明なデータの残骸(誰かの撮ったどこかの写真、目的もわからなくなった音源や画像、失敗によって生まれてしまった数秒の映像……)が持つ不気味な懐かしさに似ている。ここには正しさも善悪もなく、何かしらの感情を動員しようという意図も、承認を得たいという欲求も欠いている。

物語は虚ろに語られてこそ現代において再生されるだろう。この時代では何が語られようとも、そこには絶望の影がある。決して埋まらない分断があり、不条理としか言えない戦争がある。他者に声は届かない。虚ろな物語はしかしこの環境の中で確かに再生され、孤高の存在論を示すだろう。

戯曲・演出:カゲヤマ気象台
出演:畠山峻(PEOPLE太)、日和下駄、深澤しほ、横田僚平、渡邊まな実

■日程:2026/3/12[木]~15[日]
■会場:吉祥寺シアター
■料金:整理番号付き自由席
一般:4,000円、U29:3,500円、18歳以下:無料(枚数限定・要事前申込)
アルテ友の会会員:3,500円、当日券:+500円(一般・U29のみ取り扱い)
※未就学児入場不可。
※U29・18歳以下チケットは、円盤に乗る派でのみ取り扱い。入場時に年齢を確認できるものをご提示ください。
※アルテ友の会会員チケットは、武蔵野文化生涯学習事業団でのみ取り扱い。(前売のみ)
※車いす利用の方、補助犬同伴の方はチケット購入前に円盤に乗る派までお問い合わせください。

公演の詳細は公式サイトにてご確認ください⇒公演詳細:https://noruha.net/tamashii/


円盤に乗る派
「複数の作家・表現者が一緒にフラットにいられるための時間、あるべきところにいられるような場所」を作るための演劇プロジェクトとして2018年にスタート。劇場を訪れ、帰っていくまでに体験する全てを「演劇」として捉え、冊子の発行やさまざまなイベントの開催など、上演作品の発表だけにとらわれない活動を展開している。2021年にはコミュニティとしての共同アトリエ「円盤に乗る場」を設立し、表現にまつわる新しいつながりを探究している。
公式サイト:https://noruha.net/

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