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【多田淳之介 演出】富士見市民文化会館 キラリふじみ『颱風(たいふう)奇譚』(11/26~)

公演情報

2015.09.25


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チェーホフの『かもめ』に日韓の近代史を大胆に重ね合わせた劇作品『カルメギ』で、両国の演劇界の話題をさらった劇作家ソン・ギウンと演出家の多田淳之介――。その二人が、シェイクスピアの名作『テンペスト(あらし)』を、波乱に満ちたアジアの近代化の幕開けを描く悲喜劇へと生まれ変わらせます。
時は20世紀初頭。国を追われた朝鮮の老王族イ・スンは、南シナ海に浮かぶ小島で王国の再建を夢見ながら暮らしている。ある日、自分を追いやった勢力の一人、甥のイ・ミョンと日本の政治家や軍人の一行が船で近くを通りかかると知ると、島に棲む空気の精に命じて颱風を巻き起し、一行を島へとおびき寄せる。自らの秘術で創りだす幻影の劇で彼らを懲らしめるうちに、事態は思わぬ方向に進みだし、やがて彼は歴史の表舞台から退場する日が自らに迫っていることを知る…。
キラリふじみで、古典や近現代の戯曲を「社会の鏡=演劇のレパートリー」として甦らせ、日本の現代演劇に新たな地平を切り拓いてきた多田淳之介が、日韓二ヵ国の言語と文化と歴史を綯い交ぜにしながら、アジアで共に生きる〈私たちの今〉を演劇化します。

作:ソン・ギウン
演出:多田淳之介
出演:チョン・ドンファン、チョン・スジ、パク・サンジョン、佐山和泉、小田豊、永井秀樹、山崎皓司、大石将弘、夏目慎也、ペク・ジョンスン、マ・ドゥヨン、チョ・アラ、伊東歌織

■日程・会場:2015/11/26[木]~29[日] 東京・東京芸術劇場シアターイースト ☆フェスティバル/トーキョー15 プログラム
2015/12/4[金]~6[日] 埼玉・富士見市民文化会館 キラリふじみ マルチホール
■料金:<東京公演>自由席(整理番号つき)4,000円(当日+500円)
<埼玉公演>全席自由・整理番号つき 一般3,500円、ペア6,000円、学生・シニア(65歳以上)2,500円、高校生以下1,000円
■上演時間:2時間(休憩なし・予定)
■上演言語:日本語・韓国語(日本語、韓国語字幕あり)

富士見市民文化会館キラリ☆ふじみ
2002年、埼玉県富士見市に開館。地域の誇りとなる優れた文化芸術を創造発信し、市内外の人との交流や活動の広がりを生み出すことを重点的な目標に掲げ、「創造・発信」、「鑑賞」、「普及・育成」の3つを柱とし、多角的に事業を展開している。特に、芸術監督とアソシエイト・アーティストによるレパートリーの創造・上演はその中核的な活動である。http://www.kirari-fujimi.com/

東京デスロック

多田淳之介を中心に2001年より活動を開始。古典から現代戯曲、小説など様々な題材から現代演劇を創作する。 近年は現代社会を取り巻く問題を取り扱い、客席と舞台との区分けを無くし、観客を含めた事象をも作品化するなど、現在を生きる人々をフォーカスしたアクチュアルな劇空間を創造する。2009年より東京公演休止を宣言、2011年より「地域密着、拠点日本」を宣言し、各地域に根ざす劇場、カンパニーと共に地域での芸術活動を推し進める。2013年には4年ぶりに東京公演を再開。 2011年5月にはフランスジュヌヴィリエ国立演劇センターFestivalTJCCに招聘。2009年より韓国ソウルでの第12言語演劇スタジオとの合同公演を毎年行い、2014年には『가모메 カルメギ』が韓国で最も権威のある東亜演劇賞を受賞。演出の多田は初の外国人演出家による演出賞を受賞するなど、国内外問わず各地にて活動する。 ★公式サイトはこちら★