演劇最強論-ing

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PARCO STAGE @ONLINE『仮面夫婦の鑑』

オンライン配信

2020.11.2


上:芝居編(前野朋哉、徳永えり)
下:朗読編(森田哲矢(さらば青春の光)、伊藤万理華)


PARCO劇場がオンラインで演劇の魅力を伝えるプロジェクト「PARCO STAGE@ONLINE」。
演劇を「観たい」「参加したい」「もっと知りたい」「ちょっと覗いてみたい」そんなあなたにこそ見てほしい、オンラインで展開するプロジェクトです。

今年発足したこのプロジェクトでは、これまでに、PARCO劇場ゆかりのクリエイター・アーティストを迎え、様々なコンテンツを発信してきました。
今回、PARCO STAGE @ONLINE初の試みとして、オンラインオリジナルの演劇作品を配信いたします!

PARCOと初タッグの劇作家・横山拓也を起用。顔を変えた夫婦の「見た目」を巡る短編議論劇を、芝居編と朗読編、2パターンのキャストと作家自身の演出で同時配信!

立場や事情の異なる人の葛藤を、関西弁のテンポと笑いを交えた論理的な思考による会話劇に仕立てる劇作家:横山拓也。鋭い観察眼と綿密な取材をもとに人間や題材を多面的にとらえる作劇が特長で、登場人物の感情を普遍性をもって立ち上げる台詞の数々に、人間の生の本質がにじみ、観る者の心に静かな感慨を起こします。自身の劇団 iakuでの活動や、劇団俳優座への書下ろしを行うなど、近年注目の作家です。
その横山拓也とパルコ・プロデュースが、PARCO STAGE @ONLINEという場で初タッグを組みます! 今後、パルコ・プロデュースの劇場公演に登場頂くことを見すえ、第一弾としてオンラインにて作品制作を行います。
「見た目」をめぐって異なる考え方でぶつかりあい、議論を交わす夫婦の姿を、鋭い洞察とユーモアを交えて描き、 2011年の初演以来何度も上演を重ねてきた議論劇の傑作『仮面夫婦の鑑』。新しいキャストとオンラインという実験的な上演の場を得て、配信作品として発表します。作家の横山拓也自身が芝居編と朗読編両方の演出も手掛けます。


『仮面夫婦の鑑』
夫の長期出張中に無断で美容整形手術を施した妻。
そのことに腹を立てた夫のいびつな反抗。
自身の顔を「中の下」に整形して現れた。
顔を変えた夫婦の「見た目」を巡る短編議論劇。



芝居編で、妻に反抗し顔を「中の下」に整形した夫役を演じるのは、NHK朝ドラ『わろてんか』やau一太郎シリーズCM の一寸法師役など、数々のドラマや映画、CM、ナレーションで活躍し、映画監督としても活躍中の前野朋哉。夫の長期出張中に無断で美容整形手術を受けた妻を演じるのは、2004年にフジテレビ系ドラマ『放課後。』でデビューして以来、『フラガール』『あまちゃん』『わろてんか』など、数々のドラマ、映画で活躍を続けており、2018年にはドラマ『恋のツキ』で連続ドラマ初主演を務めた徳永えり。共演歴もあるお二人の、息ぴったりのコンビネーションで丁々発止の大阪弁による議論劇をお送りします!

【夫役】前野朋哉
夫婦は元は他人…当たり前ですが、今回お芝居をする事で改めて他者なんだ、個人なんだと感じました。
血が繋がっていない他人がどのようにして本質的に家族になっていくのか。
それを横山さん脚本、演出の元、体験したように感じます。
横山さんの演出は一つ一つが丁寧で、目から鱗がボタボタ落ちる事もありました。
そして妻役の徳永えりさん!とても愛おしい妻でした!!ぜひ、この夫婦を覗き見てください。
きっと人ごとではないですから。

【妻役】 徳永えり
お客様の目の前でお芝居をすることが難しい状況の中、今回”オンライン演劇”という新たな表現に挑戦させていただきました。
短い稽古期間でしたが、横山拓也さんの細やかで丁寧な演出のもと、前野朋哉さんと共に芝居を積み重ねていく作業はとても有意義な時間で、改めて芝居が作れる喜びを感じました。
演劇であり映像作品だからこそ出来る面白さがきっとあると思います。
歪だけど愛おしい夫婦の応酬を、是非楽しんでご覧ください!

【芝居編・横山拓也コメント】
存在感があってコミカルな演技が印象的な前野朋哉さんと、着実な演技力とチャーミングな雰囲気の徳永えりさん。お二人とも、すごく稽古に前向きで、演出家としてはそのことが一番力になりました。前野さんと徳永さんはテレビドラマで共演されていることもあってか、早い段階で芝居が同調し、稽古を進めるたびにどんどん「夫婦」に見えていく様が最高でした。舞台セットがシンプルなので、俳優二人の細かい演技が楽しめます。微細に変化する表情にもご注目ください!

*  *  *

朗読編は、オンライン企画ならではの異色の組み合わせでお送りします。夫を演じるのは、キングオブコント準優勝の経験もある実力派で、テレビのバラエティやラジオ、YouTube等に多数出演する一方、ドラマ・映画出演、ドラマの脚本やコラム執筆と縦横無尽に活躍中の人気お笑い芸人・森田哲矢(さらば青春の光)。妻を演じるのは、2017年に乃木坂46を卒業し、女優としてドラマ、映画、舞台に出演する一方、雑誌「装苑」での連載や、パルコで
個展「伊藤万理華の脳内博覧会」(2017)、「HOMESICK」(2020)を開くなど、マルチに活躍中の伊藤万理華。2020年にオープンしたばかりの新生パルコ劇場の客席で、初の組み合わせの二人が交わす熱い議論劇をどうぞお楽しみに!

【夫役】 森田哲矢
このような朗読劇に参加させていただいたのは初めてだったので凄く新鮮な気持ちでやらせていただきました。
もしかしたら普通に読むだけでも面白い本なのかもしれませんが、そこに横山さんの絶妙な加減の演出と伊藤さんのちょっとミステリアスを纏った雰囲気が合わさってもの凄く楽しい作品になってると思います。
まさか自分が最後にあんな姿で終わっていくとは思ってなかったのでそこにも注目して観てほしいです笑

【妻役】 伊藤万理華
関西弁でこんなにしゃべるのは本当に久しぶりでした。リハーサル日は本番の前日のみ。それまで想像の中の森田さんを相手に練習していたのですが、実際お会いしたら想像通り、楽しんで会話をすることができました!整った客席で繰り広げる夫婦の会話は新鮮で、なんだかいびつ、だけど愛がちゃんと存在していて不思議な空間でした。

【朗読編・横山拓也コメント】
さらば青春の光の森田哲矢さんと、元乃木坂 46 の伊藤万理華さんという異色のカップリングで朗読芝居をつくる。滅多にない機会をシンプルに楽しみました。短い稽古時間でもここまで精度と確度を高められるのは、やはりお二人の地力と瞬発力の高さ。森田さんのツッコミ台詞はばっちりハマるし、万理華さんのピュアかつ強い表情にはすっかり魅了されました。新しくなったパルコ劇場の客席を使って繰り広げられる、年の差夫婦のいびつで壮大な痴話喧嘩をお楽しみください。

≪公演公式サイト≫


作・演出:横山拓也
出演:
【芝居編】前野朋哉、徳永えり
【朗読編】森田哲矢(さらば青春の光)、伊藤万理華

■配信期間:2020/10/8[木]18:00~11/4[水]18:00
■料金:芝居編・朗読編 単品購入の場合…1650 円、芝居編+朗読編 セット購入の場合…2200円
■購入・配信 URL:
【芝居編 単品】こちらから
【朗読編 単品】こちらから
【芝居編+朗読編 セット購入】こちらから

iaku

劇作家・横山拓也による大阪発の演劇ユニット。緻密な会話が螺旋階段を上がるようにじっくりと層を重ね、いつの間にか登場人物たちの葛藤に立ち会っているような感覚に陥る対話中心の劇を発表している。間口の広いエンタテインメントを意識しながら、大人の鑑賞に耐え得る作品づくり、繰り返しの上演が望まれる作品づくりを心掛け活動中。 代表作として2009年「エダニク」(第15回日本劇作家協会新人戯曲賞)、2013年「人の気も知らないで」(第1回せんだい短編戯曲賞大賞)のほか、近年の発表作に2018年「逢いにいくの、雨だけど」(第22回鶴屋南北戯曲賞ノミネート)、2019年「あつい胸さわぎ」がある。 ★公式サイトはこちら★