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第63回岸田國士戯曲賞・最終候補作品

特集

2019.03.11


第63回岸田國士戯曲賞(白水社主催)の最終候補作をご紹介。
選考委員は、岩松了、岡田利規、ケラリーノ・サンドロヴィッチ、野田秀樹、平田オリザ、宮沢章夫、柳美里の7名。(五十音順、敬称略)
選考は、2019年3月12日[火]18時30分~。
*期間限定(3/13[水]まで)で最終候補作品が公開されています! >>こちらから


>>第63回岸田賞、勝手に大予想!~外野席から副音声/藤原ちから編は こちらから
>>第63回岸田賞、勝手に大予想!~外野席から副音声/徳永京子編は こちらから



▼第63回岸田國士戯曲賞 最終候補作

坂元裕二『またここか』(リトルモア刊)

坂元 裕二(サカモト ユウジ)
1967年生まれ。大阪府出身。奈良育英高等学校卒。脚本家。
(写真撮影:瑛太)


■あらすじ
東京サマーランド近くのガソリンスタンド。
店長の男と風変わりなバイトの女。
そこにやってくる腹違いの兄だという男と、不貞腐れた看護師の女。
ガソリンの匂い、汚いタオル、大事なお客様にはマドレーヌ
ハンドスピナー、つかないライター、シャープペンシル
常温のシャンパン、届かなかった葉書、不意に回る扇風機……
父はなぜ死んだのか ――
ドロリとした状況と、反比例する小刻みな笑いの波。
滑稽な愛の物語。

■上演記録
明後日公演 2018『またここか』
脚本:坂元裕二
演出:豊原功補
出演:吉村界人、岡部たかし、木下あかり、小園茉奈
2018/9/28[金]~10/8[月・祝] 東京:DDD青山クロスシアター

kei

詩森ろば『アトムが来た日』(上演台本)

詩森 ろば(シモリ ロバ)
1963年生まれ。岩手県出身。岩手県立盛岡第一高等学校卒。
serial number 劇作家、演出家。


■あらすじ
終戦から5年、大手電機メーカーに勤めるカンバラは原子炉を作ろうと考えていた。原爆によって被爆した日本にとって忌むべき原子力を、発電という形で平和利用しようというのである。賛否両論飛び交うなか、日本初の原子炉の臨界を成功させようとアメリカや国を巻き込んで多くの挑戦者たちが奔走する。
一方、2040年の日本ではエネルギー政策について、原子力研究所所員と国との話し合いが続いていた…

■上演記録
serial number『アトムが来た日』
作・演出:詩森ろば
出演:田島亮、福本伸一、井上裕朗、杉木隆幸、森下亮、小玉久仁子、林田麻里、酒巻誉洋、岡野康弘、佐野功、笹野鈴々音、藤尾勘太郎、岡田達也
2018/12/20[木]~29[土] 東京:下北沢 ザ・スズナリ

kei

瀬戸山美咲『わたし、と戦争』(上演台本)

瀬戸山 美咲(セトヤマ ミサキ)
1977年生まれ。東京都出身。早稲田大学政治経済学部卒。
ミナモザ 主宰、劇作家、演出家。
(写真撮影:服部貴康)


■あらすじ
戦争が終わった。街へ帰還してきた兵士・ユリを待ち受けていたのは強烈なまでの日常だった。地域に馴染めないユリは同じく帰還兵のマキとだけ話をして過ごしている。ある日、ユリは家族に促されて足を運んだグループカウンセリングで、同じ部隊にいたリョウジと再会する。ユリはリョウジも拒絶するが……。

■上演記録
瀬戸山美咲 新作書き下ろし『わたし、と戦争』
作・演出:瀬戸山美咲(ミナモザ)
芸術監督:流山児祥
出演:若杉宏二、伊藤弘子、上田和弘、甲津拓平、里美和彦、坂井香奈美、荒木理恵、五島三四郎、佐原由美、竹本優希、町田マリー、林田麻里、小林あや、円城寺あや
2018/10/17[水]~24[水] 東京:下北沢 ザ・スズナリ

kei

根本宗子『愛犬ポリーの死、そして家族の話』(上演台本)

根本 宗子(ネモト シュウコ)
1989年生まれ。東京都出身。東洋英和女学院高等部卒。
月刊「根本宗子」 主宰、劇作家、演出家、俳優。


■あらすじ
早くに母を亡くした四姉妹の森家。四女の花以外はみんな嫁に行き、それぞれの家庭を築いている。
ある日、家族行事で全員が実家に集まった日。花の愛犬ポリーが突然死んでしまう。「これは自殺だ」と言い出す花。
旦那たちの横暴な態度でポリーはストレスを感じ自殺したのだと。
愛犬の死をきっかけに完全に心を閉ざした花は、数ヶ月後ポリーにそっくりの男と恋に落ちる。しかしそれは花と歳のかけ離れたおじいさんだった―――。

■上演記録
月刊「根本宗子」第16号『愛犬ポリーの死、そして家族の話』
作・演出:根本宗子
出演:藤松祥子、村杉蝉之介、瑛蓮、小野川晶、根本宗子、田村健太郎、岩瀬亮、用松亮
2018/12/20[木]~31[月] 東京:下北沢 本多劇場

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古川日出男『ローマ帝国の三島由紀夫』(『新潮』2018年10月号掲載)

古川 日出男(フルカワ ヒデオ)
1966年生まれ。福島県出身。早稲田大学第一文学部中退。
作家。
(写真撮影:朝岡英輔)


立ち読み:新潮 2018年10月号

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松原俊太郎『山山』(『悲劇喜劇』2018年7月号掲載)

松原 俊太郎(マツバラ シュンタロウ)
1988年生まれ。熊本県出身。神戸大学経済学部卒。
劇作家。
(写真撮影:Hisaki Matsumoto)


■あらすじ
立入禁止区域。かつてそこに暮らしていた家族が我が家に戻ると、作業用ロボットと外国人労働者による除染作業が行われていた。山に分け入る一行。山から降りてくる鬼。放蕩息子の帰還は状況に変化をもたらすのか。
  労働と愛(チェーホフ)、生と死(ベケット)、あらゆる表象と紋切り型(イェリネク)、そして「アメリカ」の「偉大な」作家ハーマン・メルヴィルの『バートルビー』をモチーフに、かつては美しかった山と汚染物質の山の狭間で暮らす家族たちの新たな抵抗を描く。

■上演記録
地点『山山』
作:松原俊太郎
演出:三浦基
出演:安部聡子、石田大、小河原康二、窪田史恵、小林洋平、田中祐気、麻上しおり
2018/6/6[水]~16[土] 神奈川:KAAT神奈川芸術劇場 中スタジオ

kei

松村翔子『反復と循環に付随するぼんやりの冒険』(上演台本)

松村 翔子(マツムラ ショウコ)
1984年生まれ。神奈川県出身。神奈川大学経済学部中退。
モメラス 主宰、劇作家、演出家。
(写真撮影:HITOMI KANEKO)


■あらすじ
偽札と真札、虚構と現実。
ニセモノとホンモノを通して見えてくる
“価値” の話。
「あなたにとって、お金とは何ですか?」

■上演記録
モメラス第4回公演『反復と循環に付随するぼんやりの冒険』
作・演出:松村翔子
出演:安藤真理、井神沙恵、上蓑佳代、海津忠、黒川武彦、曽田明宏、西山真来、山中志歩 ほか
2018/9/20[木]~24[月・祝] 東京:北千住 BUoY

kei

山田百次『郷愁の丘ロマントピア』(上演台本)

山田 百次(ヤマダ モモジ)
1978年生まれ。青森県出身。青森県立七戸高等学校卒。
劇団野の上/ホエイ 劇作家、演出家。
(写真撮影:河村竜也)


■あらすじ
北海道空知地方、夕張。 1980年代初頭。かつて良質な製鉄用コークスを産出し、高度経済成長を支えたこの地方の鉱山も、エネルギー政策の転換や、安い海外炭の普及により閉山に追いやられていた。 「石炭から石油へ」「炭鉱から観光へ」 国策で推し進められてきたはずの産業は、急激な転換を迫られ、混迷し、国からも企業からも見放され衰退していく。 それから約20年後、2000年代、財政破綻後の夕張。 再建の道は絶望的とされ、この町から出ていく者はあとを絶たない。 2014年、かつて2万人近くが暮らした町たちが、ついにダムの底に沈んだ。 いま、町を弔う。

■上演記録
青年団リンク ホエイ『郷愁の丘ロマントピア』
作・演出:山田百次(ホエイ|劇団野の上)
出演:河村竜也(ホエイ|青年団)、長野 海(青年団)、石川彰子(青年団)、斉藤祐一(文学座)、武谷公雄、松本 亮、山田百次(ホエイ|劇団野の上)
2018/1/11[木]~21[日] 東京:こまばアゴラ劇場


前回の岸田國士戯曲賞もおさらいしましょう!
>> 第62回岸田國士戯曲賞 受賞作品は こちらから
>> 徳永京子・藤原ちからによる“第62回 岸田賞、勝手に大予想!~外野席から副音声”はこちらから


演劇最強論枠+α

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